028 血液(けつえき)



むせ返るほど あたり一面に広がる 紅い雫
だれが なんのためにこんな水溜りを作ったのだろう

遠くでまた 銃声が聞こえる
また また 次々と
決して安堵感を得ることはできない

幼い子供も 腰の悪い老人も
その音が一つ 二つ 鳴る度に
一人 二人 パタリと倒れる

そして 今この瞬間も 紅い水溜りは世界に広がっているんだ

(07/03/24)